セルフチェック
気になる症状があればセルフチェックをしてみましょう。
前回は良い睡眠について「睡眠の長さ・深さ・リズム」の観点から解説しました。
「なんとなく寝付きが悪い」「途中で目が醒める」「睡眠薬を使用しても上手く眠れず、ますます焦ってしまう」「睡眠に良いと言われることは全部やってもやっぱり眠れない」こういった不眠症状には意識的な生活調整で改善することが多くあります。
まずはご自身の睡眠を把握してから理想的な睡眠を知ることにより改善点を把握することが大切です。(図1)
※詳しくは前編を合わせてご確認ください。
図2は眠りの質をタテ軸に、一晩の時間経過をヨコ軸に示しております。正常者では入眠直後から深い眠りが発生し、約90分周期で深い眠りと浅い眠りが繰り返されます。
不眠の方の症状をみますと、床に入ってもなかなか寝つけない「入眠障害」、夜間に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」、朝早くに目が覚めたまま寝付けない「早朝覚醒」とこれらの理由によりぐっすり眠った感じのない「熟眠障害」などがあります。
以上を踏まえて、睡眠改善のポイントをまとめます。リズムを整え、コンパクトな睡眠をとることがコツです。試してみてください。
1.朝は一定時刻に起き、目から光を入れましょう。
●起床時間が不規則だと、体内時計が安定しません。特に休日に注意。
●朝食後の散歩がお勧めです。
2.昼間は横にならず、起きていましょう。
●昼寝は20分以内に。夕寝は避けましょう。長い仮眠は夜の不眠を作ります。
●夕方以降は、カフェイン・喫煙を避けましょう。
コーヒー・お茶・紅茶・タバコには、覚醒作用があります。
3.夜は十分眠気をため、布団に入りましょう。
●眠くなる前の入床は不眠を招きます。
すんなり眠れそうでなかったら、布団から出ましょう。
●睡眠薬を服用している場合は、服用タイミング(入床時刻の約20分前)
を意識しましょう。
アルコールは睡眠薬代わりになりません。また薬との併用は禁じ手です。